引越し先の新居を探すのに便利なのがお部屋情報サイト!
ヤフー不動産のようなポータルサイトもありますし、不動産屋さん各店舗のホームページもあります。
そういったサイトを利用して部屋探しをする時に気を付けたいポイントを紹介しておきます!
相場より安いお得な物件は存在するのか
まず最初に元不動産屋営業マンの立場から言えば、相場より圧倒的に安いお得物件は(ほぼ)存在しません!
100%無いとも言い切れないところが切ないのですが、基本的には”ない”と思っておいて構いません。
それなのにお部屋探し情報サイトを見ていると周辺の相場よりも明らかに家賃が安い物件がありますよね?
なぜか!
その理由をご説明いたします。
1.おとり物件
周辺の家賃相場よりも明らかに安い物件の場合99%はおとり物件です。
おとり物件というのはその名の通り”おとり”となる物件のことです。
ホームページを見た客から問い合わせさせるためのもので、実際にはそのような条件の部屋は存在しません。
昔はまったく存在しない架空物件が平気で掲載されていましたが、今は厳しくなったのでそこまでのことはできません。
ではどうしているのかというと、今でも多いのが以下のようなパターンです。
- 不動産屋自体が所有するマンションを激安条件で公開
- 家主(オーナー)と結託して激安条件で公開
不動産屋が社宅として購入したワンルームマンションを社員に住ませつつ情報サイトに掲載するというケースが実際にあります。
自社管理なので他の業者から密告が入ることもなく、長期間にわたっておとり物件としての役割を果たします。
なのでこういった物件は条件が良いにも関わらず1年以上掲載されっぱなしというのがパターンです。
おとり物件の目的は客を来店させることなので電話やメールでの問い合わせ段階では「空室なので案内できますよ~」と言いますが、いざ来店するとなんだかんだ理由をつけて別の物件を紹介してきます。
2.事故物件(心理的瑕疵物件)
実際に存在する激安物件といえば事故物件です。
事故物件というのは部屋で自殺や殺人事件、または火事や孤独死があったような物件のことで、専門的には心理的瑕疵物件といいます。
事故物件の情報を見ることができる大島てる(http://www.oshimaland.co.jp/)というサイトも有名になりましたね。
やはり部屋の中で事件や事故があったとなると一般的な感覚では「住みたくない」と感じてしまいます。
そこで家主が家賃を下げて入居者を募集します。
この時の募集家賃は正規の家賃から2割程度安くなるくらいで、半額近くになるというケースは稀なようです。
有名な事件や惨殺があったようなケースだとかなり安くなるのかもしれませんね。
ただ事故物件といってもリフォームしてしまえば見た目には普通の部屋と何も変わりません。
気にしない人にとってはお得な物件ということになるので、最近ではあえて事故物件を探して入居する人もたくさんいるみたいです。
3.湿気がスゴイ!音漏れがスゴイ!
おとり物件でも事故物件でもないのに家賃が安い物件こそ要注意です。
私も引き当ててしまったことがある湿気がすごい物件。
これは案内してもらってる時には気づくことができません。
ですが入居して数週間もすれば異変に気付きます。
いくら換気しても湿気がすごい・・・
除湿剤ではまったく効かず除湿器まで導入しましたが手に負えませんでした。
壁紙がカビだらけになるのはもちろん、クローゼットの中の洋服や荷物にまでカビが移ることに。
この他に不動産屋営業マン時代に見た部屋としては音漏れがすごい部屋がありました。
まるで隣の部屋の人が自分の横にいるかのような臨場感!
トイレットペーパーを巻き取る音やどのテレビ番組を見ているのかまですべて筒抜けです。
これも案内時に気づくのは難しそうですね・・・。
SRCやRC(鉄筋コンクリート)の物件でも部屋を仕切る壁がベニア板ということもありますし、逆に木造アパートでも作りがしっかりしていて音漏れがまったくしないこともあります。
こういった物件は明確に家賃が激安というわけではありませんが、相場の下限あたりの家賃設定になっていることが多いので注意が必要です。
引越し先の家賃相場を事前に調べておきましょう!
「オーナーさんが良い人だから家賃を安くしているのかな?」
そんなことはありません!
人気の高い部屋は適正な家賃でも入居者募集をすればすぐに次の借り手がつくので、わざわざ安くする必要はないのです。
家賃が安いということは”何かしら理由がある”と考えて間違いありません。
こういったワケあり物件は情報サイトに長期間掲載されていることが多いので、引越しが決まったら少し早めにサイトのチェックをし始めるといいかもしれませんね。
どれだけお得に見えても長期間掲載されている物件はアウト!