新居のことで頭がいっぱいになって意外と忘れてしまうのがいま住んでいる賃貸マンションやアパートの退去予告です。新居の契約をするということは旧居の契約を解除しなくてはいけません。その契約解除の手続きが退去予告です。適切な時期に退去予告を出さないと余分な家賃を支払うことになってしまうので、引越し先を決める前に必ずチェックしておく必要があります。
賃貸マンションやアパートの退去予告って何?
賃貸マンションやアパートには契約が続いている限り住み続けることができる=借主は家賃支払いの義務がある、ということになります。ですので、引越しなどで部屋を出たい場合は契約書の内容に基づいて契約を解除しなくてはいけません。
この契約解除をするための手続きが退去予告です。退去予告の時期や方法は賃貸マンションやアパートの契約書に書かれています。内容は物件や大家さんによって違いますが一般的には以下のようになっていることが多いです。
大家さんから契約解除を申し出る場合
大家さんから契約解除を申し出るというケースはあまりありませんが、例えばアパートを建て替えたいとか借主が家賃を滞納しているとか近隣とのトラブルなどが原因で賃貸契約の解除を告げられる可能性はあります。といっても余程のことがないと大家さんからの契約解除なんて話にはならないので、一般的には次に説明する借主からの解約手続きになります。
ちなみに、大家さんから借主に契約解除を求める場合、一般的な契約書では貸主(大家さん)は6ヶ月以上前に借主に契約の解除を申し出る必要があるとなっていることが多いです。なのでいきなり大家さんから「明日出て行ってくれ」なんてことを言われる心配はないのでご安心を。
借主が解約を申し出る場合
引越しする場合は借主が決められた時期に契約解除の手続きを行わう必要があります。大家さんから借主への契約解除は6ヶ月と長くなっていることが多いですが、借主から大家さんへの契約解除は契約終了の1~3ヶ月前となっていることが多いかと思います。
契約書に「契約終了の1ヶ月前までに退去予告をすること」と書かれている場合、1月中に退去予告を出せば2月末まで契約が有効であるということになります。
退去予告の方法
退去予告をする際には書面での手続きが必要になることが多いです。
よくあるのは契約書の最後のページが契約解除に関する書類になっていて、そこに退去予定日(契約解除日)を記載して大家さんや管理会社に郵送するという方法です。口頭だと後々トラブルになる可能性があるので書面での手続きが必要になっているのだと思います。
私の場合は不安なので書類が到着した頃合を見計らって大家さんや管理会社に電話をし、退去予告の書類が届いたかどうかを確認するようにしています。電話連絡が面倒だという場合には退去予告の書類を書留郵便で郵送するといいかもしれません。
退去予告の方法や時期は契約書に必ず記載されているので、引越しをすることが決まったら新居を決める前に必ずチェックしておくようにしましょう。
家賃を無駄にしない退去予告のタイミング
多くの場合、契約解除の際は家賃の日割り計算はしてくれません。1ヶ月前予告の物件で2月中に退去予告をした場合、3月いっぱいは家賃がかかります。新居への引越しが3月15日だったとしたら3月後半の2週間分は2つの物件の家賃を支払う必要があるということになります。
旧居の退去予告のタイミングは契約書のとおりであとから変更することはできないので、新居の家賃発生のタイミングを月末近くに設定すると家賃2重支払いの無駄を少しでもカットすることができます。
ただ、実際の引越しを月末にしてしまうと引越し料金が割高になってしまうという罠が待っていたりするので、新居の契約の際に実際の入居日は15日、家賃発生は月末、というようなフリーレント契約ができないか交渉してみるのがベストです。
ついでに書いておくと、賃貸契約をする場合は退去予告の期間が短い方が借主にとっては都合が良いですよね。3ヶ月前予告とかだと引越しよりかなり先に退去予告を出す必要があるので、新居の家賃が早い段階で発生することになってしまいます。
かといってギリギリに部屋探しすると契約解除日までに次の部屋が決まらなかったり・・・。ということで新しい部屋を決める際には不動産屋の営業マンに「この物件の退去予告は何ヶ月前ですか?」と聞いてみてください。