引越しで賃貸マンションを退去する時「最後は部屋を綺麗に掃除して引き渡すのが常識!」と考えていませんか?
長年お世話になった部屋ですし綺麗にして返すのは当然と言えば当然なのですが、キレイに掃除しておかないと原状回復費用がかかってしまうと考えている人が多いのではないでしょうか?
実は、敷金返還という点では退去前の掃除はやりすぎない方がよかったりします。
今回はこのことについてお話したいと思います。
綺麗に掃除をすれば敷金が多く返ってくるのか
引っ越し作業が終わった後の部屋って汚いですよね・・・
家具が置いてあった場所に大量のホコリがたまっていたり、家具による日焼けなどで余計に汚く感じてしまうものです。
なので引越しが終わって何もなくなった部屋を、不動産屋さんの退去立ち合いの日程までに綺麗に掃除しておくのはマナーでもあるわけです。
それに何より綺麗に掃除をしておけば退去立ち合いでの印象も良くなりますし、それによって敷金がたくさん返ってくるかも・・・という淡い期待をしている人も少なくありません。
しかしここで注意が必要です。
綺麗に退去前の掃除をしすぎたために、余計に多くの費用を支払うハメになった人がいるのです。
綺麗に掃除しすぎたために損耗が目立ってしまう!?
私が不動産営業マン時代に聞いた話ですが、ある方が賃貸マンションから退去する際にピッカピカに部屋を掃除したそうです。
引越し作業から退去立ち合い日までの数日の間に何度も部屋を訪れ、カーテンレールのホコリからお風呂場の水垢、キッチン回りもピカピカになるまで磨いたのだそうです。
そして退去立ち合いの当日。
管理会社の担当者は綺麗になった部屋を隅々までチェックするのですが、キレイ故に壁紙に空いた小さな穴や汚れやフローリングの傷などが目立ってしまい、予想以上の原状回復費用を請求されてしまったのです。
退去立ち合いでは通常、日常生活では起こりえないような大きな損耗のチェックが行われます。
誰でも汚れた部屋には長居したくありませんから、管理会社の担当者は損耗が起こりやすいところを素早くチェックしていきます。
しかしあまりにも部屋が綺麗だったため担当者は落ち着いて細かいところまでチェックすることになってしまい、数ミリ程度しかないクロスの剥がれや掃除したことによって目立ってしまった黄ばみなどを指摘されてしまったのです。
あくまでもこれは昔の話なので敷金返還のルールが整備されてきた今となってはこのような悪質な業者は減りましたが、よかれと思って頑張った掃除でこんな目に遭うとは想像もできなかったことでしょう。
最後はプロがクリーニングしてくれます
そもそも退去する部屋を綺麗にしすぎる必要はないのです。
なぜなら退去後は管理会社が手配してリフォームやハウスクリーニングを済ませてから次の入居者に引き渡されることがほとんどです。
なので綺麗な状態にして大家さんにお返しするという意味では本来は退去後の掃除は不要なのです。
引越し作業後の掃除はあくまでも退去立ち合いの業者(不動産管理会社の担当者など)を迎えるため。
いくら最後だとはいえ、あまりにもホコリまみれの部屋に人を迎えたくはありませんからね。
なので掃除は最低限で充分なのです。
引越し作業後の掃除はここまででOK!
じゃあ”最低限の掃除ってどこまで?”となりますよね。
これは簡単。
日常のお掃除程度で十分です。
家具が置いてあった場所にはホコリが溜まっていますからそこには掃除機をかける。
台所は生ゴミを捨てておくのは当然ですがあとは軽く流すだけでOKです。
壁紙の黄ばみや押しピンの小さな穴は通常使用と認められているので必死に掃除をする必要はありません。
退去後の掃除には掃除機・バケツ・雑巾・ゴミ袋があれば十分なので、そのセットだけ残しておきましょう。
もしも掃除機は引越し業者に運んでもらってしまったという場合であれば、100均のホウキとチリトリだけ用意しておきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?今回は「【賃貸引越し】退去前の掃除を"すべきではない"理由がこちら」というテーマで記事を書いてみました。
これから引越しシーズンなので退去前の掃除について悩んでいた方のお役に立てたら幸いです!