今だからこそ言える話ですが、やっぱり不動産屋は金儲け第一主義!来店したお客様には何がなんでも契約して帰ってもらわなければなりません。
とはいえ、お客様が希望する物件を案内しただけではなかなか即決してもらうことができません。そこで重要になってくるのが「お客様が即決するしかなくなる接客テクニック」なのです。
これから部屋探しをしようとしている人は、これから紹介する不動産屋営業マンのテクニックを逆手に使って有利に部屋探しを進めましょう!
家賃の予算オーバーを招くアンケートのワナ
不動産屋に行くとまずはアンケートの記入を求められますよね。そこには名前や電話番号といった個人情報の他に、希望の間取りや家賃を記入することになっています。
ここで注意したいのが「家賃」です。
家賃の記入欄は「〇万円~〇万円」というように幅を持って記入するようになっています。
もしあなたが家賃6万円までの部屋を探しているとしたら、あわよくば安くていい部屋があればいいなと思って「4万円~6万円」と記入するのではないでしょうか?
これをやると不動産屋の営業マンは6万円を基準に、最終的には6万円をちょっと超える物件を見せようとしてきます。なぜなら不動産屋の営業マンというのは歩合制の給料になっている事が多く、基本的には家賃の高い物件の契約を取った方が給料が多くなるからです。
このワナに掛かってしまうと当初予算よりも高い家賃の部屋に引っ越すことになってしまいます。家賃が5千円高くなるという事は年間で6万円もの出費増になるので油断は禁物です。
そうならないためには予算の上限より少し安い金額を記入しておくようにしましょう。今回のケースだと「5万円~5万5千円」というように書いておけば、最終的に予算にぴったりの6万円の部屋が出てくるはずです。
不動産屋で1件目に案内される物件は通称「ツブシ」!
アンケートを書いて担当営業マンが出してくる物件資料の中から「これは良さそうだ!この物件を見てみたい!」となったとしましょう。
本来ならその物件をすぐにでも見せてくれれば良いのですが、営業マンは「アパートの鍵を用意しているので、その間に別の物件も探してみますね」などと言って他の物件の資料をいくつか出してきます。そして、メインの物件の案内途中にそれらの物件を合わせて見るように勧めてくるのです。
実はここにもワナが仕掛けられています。
これは「メインの物件をよりよく見せるために、あえてボロい物件を見せる」という営業テクニックなのです。業界用語でいうとあなたから申し込みが取れそうな物件のことを”決めブツ”といい、それをよく見せるためのボロい物件のことを”ツブシ”と言います。
その為、実際の案内では最初にツブシ物件を何件か回り、あなたのテンションが下がったのを見計らって決めブツの物件を見せるのです。
なぜこんな回りくどいことをするのか。
ツブシ物件を何件も見せられると「この家賃だとボロい物件しか無理なのか・・・」と思ってしまいますよね?そうなったところで満を持してメインの物件に案内します。
さっきまでのボロ物件とは違い、メインの物件は風呂トイレもセパレートで部屋も広く日当たりも良い!そう思ったあなたは、このチャンスを逃すまいとメインの物件で即決してしまいます。
これこそが不動産屋営業マンの狙いなのです。
このワナを回避するためにはツブシは無視することです!少しでも「この物件は気に入らないな・・・」と思ったら記憶から消してしまって、冷静な状況でメインの決めブツを吟味するようにしましょう。
何故「決めブツ」を何件も見せてくれないの?
「ツブシを見せる位なら決めブツをたくさん見せれば良いじゃないか!」
そう思いますよね?
しかし、決めブツを何件も見た状況をイメージしてみてください。
「あの物件も良かったし、次の物件も良かった・・・。それに3件目のも良かったなあ・・・。」
あれもこれも良かったら即決しにくくなってしまいますよね?もちろん、客の立場としては決めブツをたくさん見て、じっくり吟味して決めたいのは当然です。
しかし不動産屋営業マンとしては契約を取ることが重要なので、お客様に迷わせてしまってはダメなのです。
部屋探しは冷静に!しかし最後は決断力も重要です!
一度契約したら何年も過ごすことになる大事な部屋探しですから、営業マンのペースに乗せられることなく冷静に進めることが大切です。
とはいえいつまでも「もっと良い物件があるかも・・・」なんて言っていると良い部屋はどんどんなくなっていってしまいますから、冷静さを保ちながらも最後にモノを言うのは決断力だという事も忘れてはなりません。